スタッドレスタイヤ画像

スタッドレスタイヤの寿命を確認する方法 長持ちさせる方法

スタッドレスタイヤは積雪した路面でも安全に車を走らせることができ、降雪地域でなくてはならない生活必需品のひとつです。雪や氷の上でもグリップする非常に優れた特性を持つ反面、スタッドレスタイヤの寿命は、サマータイヤと比較して短くなるのが一般的。寿命をすぎたスタッドレスタイヤで雪道を走行すると、「止まらない」「曲がらない」ため重大事故を引き起こしてしまいます

本記事では、「スタッドレスタイヤの寿命を確認する方法」を元タイヤメーカーエンジニアのやんきちが解説します。

スタッドレスタイヤの寿命を判断できないといけない理由

スタッドレスタイヤはサマータイヤ(通常時に使用するタイヤ)と比較して、柔らかいゴムを使用しています。雪や氷への密着度を高めて滑りやすい路面でも高いグリップ力を確保するためです。スタッドレスタイヤで圧倒的な地位を気づいているブリジストンは、発泡ゴムと呼ばれる小さな気泡があるゴムを使用して、路面とタイヤの間にある水分を吸着しグリップを向上させています。

また、スタッドレスタイヤはサイプと呼ばれる細かい横方向の溝をたくさん設けることで、「水分を吸着し」、「ゴムを変形させ」密着力を高め、タイヤのブロックの角で路面を引っ掻く効果を高めています。

柔らかいゴムと細かい横溝が多いスタッドレスタイヤの特徴は、摩耗の観点からみると「ゴムの密度が低い」、「変形量が大きい」、「発熱しやすい」、「欠けやすい不利な条件が重なっています。そのため、知らず知らずのうちにタイヤが寿命を迎え「止まらない」「曲がらない」非常に危険な状態で雪道を走行してしまうことになります。通常の走行では問題がなかったとしても、雪道での急ブレーキなどでは思い通りの性能が発揮できず、事故につながってしまいます。

とはいえ、スタッドレスタイヤは高価なものですよね。雪が降るたびに新しいものを購入して、まだ使用できるタイヤを破棄してしまうのはとてももったいないですし、環境にもいいとは言えません。

そのため、スタッドレスタイヤの寿命を適切に判断して、必要なときに新しいものを購入できるようになれば、快適で経済的なカーライフを送ることができますね。

スタッドレスタイヤの寿命を判断する方法

スタッドレスタイヤ サイド

 

スタッドレスタイヤの寿命を判断するチェックポイントは3つあります。それぞれのチェックポイントを確認し、適切なタイミングでタイヤ交換を実施しましょう。

  • 使用した年数で判断する
  • 残りの溝の深さで判断する
  • 外観で判断する

使用開始から4年以内である

タイヤの使用開始から4年以上経過していないか確認する。

スタッドレスタイヤは柔らかいゴムを使用しているため、ゴムが硬くなってしまうと雪道や氷上で期待通りの性能が発揮できません。そのため、サマータイヤと比較すると使用期限は短く、一般的に使用開始から4年と言われています。製造日から4年と言われることもありますが、正しく保管されたスタッドレスタイヤは3年が経過しても性能がほとんど劣化しません。ただし保管方法によってはタイヤが劣化しる可能性もあります。タイヤを購入する場合は、製造日から日時が経過してしまっていないか確認が必要です。劣化したタイヤを購入すると、すぐに買い換えることになってしまいます。

タイヤの製造時期は写真のように「セリアル」と呼ばれる、タイヤ側面の記載から確認することができます。詳しい内容は下記の記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。

タイヤの製造時期を調べる方法

タイヤの製造時期は側面をみればすぐにわかることを知ってましたか? タイヤには「セリアル」と呼ばれる、製造時期を記す必要があります。そのため、タイヤを購入する際に確認したいセリアルについて元タイヤメーカーエンジニアのやんきちが解説します。 […]

プラットフォームで残りの溝が半分以上ある

プラットフォーム位置

↑プラットフォームの位置を示す「⬆︎」

プラットフォーム

↑プラットフォーム

プラットフォームでスタッドレスタイヤの溝が半分以上残っているか確認する

スタッドタイヤは「プラットフォーム」と「スリップサイン」の2箇所で残りの溝を確認してください。

  • プラットフォーム:積雪路や氷結路で使用できる限界を示すサイン残り溝が半分以下になると現れるサインです。半分まで摩耗すると、タイヤ表面のゴムとプラットフォームの高さが一致するとスタッドレスとして使用できないというサインになります。残り溝半分で氷雪路で使用できなくなる理由は、積雪路や氷結露では溝の深さが半分以上残っていないと排水効果が十分ではなく性能を十分発揮できないためです。さらに、タイヤの設置面のゴムは2層になっている場合があり、表面に近いほど柔らかいゴムが使用されています。スタッドレスタイヤのゴムが半分程度摩耗すると、柔らかいゴムが完全に摩耗してしまうため積雪路や氷結路での性能が急激に悪化してしまいます。
  • スリップサイン:タイヤとして使用できる限界を示すサインスリップサインは、残りの溝が1.6mmになると現れるます。タイヤの溝が1.6mm以下になると車両運送法に違反となるためスタッドレスタイヤ/サマータイヤにかかわらず、道路を走行することはできません。直ちにタイヤ交換をしましょう。

外観で判断する

スタッドレスタイヤ トレッド

外観でタイヤに異常がないか確認する

以下の点に注意して確認します。

  • 釘などが刺さっていないか
  • トレッド部分(地面との接地面)に欠けや損傷がないか
  • 偏摩耗はないか
  • ひび割れのレベルは問題ないか
  • 傷はないか

詳細は下記の記事を確認してください

タイヤの交換時期をセルフチェック

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スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法

スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法は3つ

スタッドレスタイヤは高価なためできるだけ長く使用したいですよね。サマータイヤとは異なる特徴を持つスタッドレスタイヤに合わせた使用方法・保管方法を実践することで、寿命は劇的に長くなります。ここでは、特に抑えておきたい3つのポイントに絞ってご紹介します。

  • 夏場は使用しない
  • 必要になる直前まで使用しない
  • 保管方法で劣化を防ぐ

夏場は使用しない

スタッドレスタイヤのゴムは発熱性に優れており、冷たい積雪路や氷結路でも柔軟性を保ちグリップしてくれます。一方で、タイヤのゴムが摩耗してしまう要因もゴムの発熱が関係します。ゴムは発熱すると柔らかくなり、変形しやすくなるとさらに発熱する性質があります。結果的にゴムの弾性が失われて摩耗してしまいます。スタッドレスタイヤの柔らかいゴムが、灼熱のアスファルトの上を走行すればすぐに摩耗してしまうことは、容易に想像できますよね。

夏場にスタッドレスタイヤを使用しなくていいように、雪のシーズンが終わればすぐにサマータイヤに交換してください。

必要になる直前まで使用しない

先ほどと同様の理由で、スタッドレスを早めに交換しすぎてしまうのもよくありません。できれば気温が氷点下になる直前までサマータイヤを使っていたいですね。ただし、路面凍結しているのにサマータイヤを履き続けるのはとても危険ですので、必要なタイミングで交換できるように準備を整えましょう。僕のお勧めは、自分でタイヤ交換できる工具を準備しておき氷点下の天気予報を見たくらいのタイミングで、自分で交換する方法です。自分でできる手段があれば、必要なタイミングでお店の予約状況を気にせずスタッドレスタイヤに交換できますね。

正しい保管方法で劣化を防ぐ

スタッドレスタイヤは保管方法もとても重要です。保管方法を誤れば、タイヤを一気にダメにしてしまいます。正しい保管手順は下記のとおりです。

  • 空気を抜く
  • 綺麗に洗う
  • 冷暗所で保管

詳細は下記記事でご紹介しておりますので参考にしてください。

スタッドレスタイヤの保管方法

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まとめ

スタッドレスタイヤの寿命を見極めることで、安全な状態でできるだけ長く使用することができます。その結果、本当に必要なときだけ新しいものを購入できます。

つまりスタッドレスタイヤの寿命を見極めることは経済的にも安全面でも大きなメリットがあります

高価な道具や、特別な技術がなくてもできるメンテナンスですので、みなさんもぜひ実施してください。
みなさんも適切にスタッドレスタイヤの寿命を判断して快適なカーライフをおくりましょう!

質問はTwitterで受け付けますのでお気軽にどうぞ
https://twitter.com/yankichitire

以上、やんきちでした。

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