タイヤの荷重指数(ロードインデックス)を無視してはいけない理由

タイヤには決められた荷重の上限を表す荷重指数(ロードインデックス)があることを知っていますか?
この荷重指数は絶対に守らないといけないの?と疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。
元タイヤメーカーエンジニアでタイヤのことが大好きなやんきちが荷重指数を守らないといけない理由について解説します。

この記事を読んでわかることは以下の3つです。

  1. 荷重指数(ロードインデックス)の意味
  2. タイヤが車を支える仕組み
  3. タイヤの空気圧を適切値に保つ理由

それでは早速解説していきます。

荷重指数(ロードインデックス)の意味

みなさん自分の車のタイヤは何kgまで支えることができるか知っていますか?
即答できる方はなかなかすくないのではないでしょうか。ちなみに僕も即答できません笑

まずはじめに荷重指数を確認する方法についてです。
ずばり、タイヤサイズ表記を確認するのが最も早い方法です。

タイヤサイズ表記の確認方法は別記事に詳しく記載していますのでそちらを確認してください。

タイヤサイズの確認方法

はじめまして、元タイヤメーカーエンジニアのやんきちです。 今日からタイヤについての様々な情報をわかりやすく伝えていきます。 タイヤ交換で正しくタイヤを選ぶために、タイヤサイズの確認方法・サイズ表記の意味について解[…]

タイヤサイドに記載されている荷重指数と下の表から、付加能力を求めることができましたね。

 

それでは続いてタイヤが車を支える仕組みについて解説したいと思います。

タイヤが車を支える仕組み

実はタイヤが車を支えているというのは大きな間違いです

正確に表現するなら、タイヤの中の空気が車を支えています。タイヤは空気を逃さないようにする容器の役割をしていて、実際は空気の力で車を支えています。

こんなことをいうとなかなか理解するのが難しいかもしれないので簡単な例をあげたいと思います。
みなさんバランスボールに乗ったことはありますか?

 

バランスボールは、ゴム自体の厚みはわずか数ミリメートルですが、完全に体重を預けてもきちんと支えてくれますよね?
ただ単にバランスボールに使われているゴムを引っ張って、その上に人が乗ったとしたらおそらくゴムが裂けてしまうでしょう。
つまりバランスボールは中に入っている空気が人の体重を支えているのです

 

それではタイヤに話を戻すと、バランスボールと同様にタイヤは空気を閉じ込めておく容器の役割をしています
そして、荷重指数(ロードインデックス)は適正な空気が入っている場合に、タイヤの中の空気が車を支えることができる荷重を表していることになります。

そして、タイヤの中の空気が支えられる重量は気体の状態方程式で求めることができます。高校化学で学ぶ内容で、とてもシンプルな式で表すことができます。気体の状態方程式から導かれる結論は、

タイヤ内の空気量で車を支えられる重量が決まる
というとってもわかりやすい結果が得られます。つまり、「タイヤ内にたくさん空気をいれれば重いものも支えられるし、空気が少なければあまり重いものを支えることができない。」ということです。
タイヤの空気圧が減ってしまうと車を支えられなくなってしまう可能性があるということですね。

タイヤの空気圧を適正値に保つ理由

それでは最後に、タイヤの空気圧を適正値に保たないといけない理由について説明します。
「タイヤの空気圧が減ってしまうといけないのはなんとなくわかったけど、それなら空気をいっぱい入れればいいんじゃない?」
と思われた方もいるかと思います。残念ながらそれは間違いです。タイヤには空気を入れすぎてはいけない理由もあります。
タイヤには大きく4つの機能があります
  • 支える
  • 走る
  • 止まる
  • 曲がる

これらの機能のうち、「支える」に関していうと確かに空気をたくさんいれても問題ありません。ただし、空気を入れすぎると空気を閉じ込める役割のタイヤ自体が壊れてしまい、最悪の場合バーストしてしまいます。

タイヤの空気を入れすぎてはいけない大きな理由は、3つの機能「走る」、「止まる」、「曲がる」が低下してしまうからです。タイヤは空気を保持する容器の役割の他に、地面と接して摩擦を生み出すという重要な役割を持っています。「走る」、「止まる」、「曲がる」3つの機能は、トレッド面(タイヤが地面と接する面のこと)が地面との間で摩擦を生み出す必要があります。タイヤのトレッド面は空気圧が適正なとき、地面とぴったり接触するように設計されています。空気が多すぎたり、少なすぎたりするとトレッドが地面と接する面積が小さくなり摩擦を生み出しにくくなってしまいます。

  • タイヤがスリップして進めない
  • 止まりたくても止まらない
  • カーブを曲がり切れない

といったことが起きてしまいます。だからタイヤの空気圧は適正値に保たないといけないんですね。

ここまでくれば荷重指数(ロードインデックス)がタイヤの「支える」機能のために設定されていることがわかると思います。さらに、この支えるという機能はタイヤの中の空気の量で決まっています。タイヤは空気を保持するための容器の役割を果たしているので、荷重指数(ロードインデックス)以上の荷重がかかると、空気が車を支えきれずタイヤが大きく変形し、最悪の場合走行中にバーストするといった重大な事故につながってしまいます。

荷重指数(ロードインデックス)を正しく理解し空気圧を適正値に保つことで、安全で安心なカーライフをお楽しみください。

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